新型コロナウイルス(COVID-19)対策をしている医療機関・店舗などでのポスター・Webサイト(ホームページ)の表現
原則となる標準感染予防策『スタンダードプレコーション』に基づき、視覚的に分かりやすいメッセージを表現すべき
まず第一に、医療従事者であれば誰でも知っている標準感染予防策『スタンダードプレコーション』の理解と解釈から始めるべきです。『スタンダードプレコーション』という大原則について、自分たちとしてどこまでのレベルを求めるのかを組織内で合意形成する必要があります。
そして、ビジュアルで分かりやすくする工夫もまた効果的です。文字情報だけでは頭に入ってこないことであっても、視覚的に分かりやすくするためにアイコン画像や漫画を使って表現することで行動喚起につながりやすくなります。
医療機関における感染対策の表現
大前提となるのが、標準感染予防策ともいわれ、院内感染予防の標準対策として米国で作成された『スタンダードプレコーション』という考え方です。
院内感染予防対策は,米国ではさまざまな変遷を経て現在の標準感染予防策が推奨されている。これは全ての患者・医療従事者に適応され,病原微生物の感染源確認の有無にかかわらず,血液,全ての体液,汗を除く分泌物,排泄物,傷のある皮膚,そして粘膜が感染原因になりうるという考えに基づいている。標準的感染予防策は以下通りである。
①手洗い:感染源となりうるものに触れた後,手袋を外した後,つぎの患者に接するとき,普通の石鹸を使っておこなう。
②手袋:感染源となりうるものに触れるときや患者の粘膜や傷のある皮膚に触れるとき,清潔な手袋を着用する。使用後,もしくは非汚染物や他の患者に触れるときは,手袋を外し,手洗いする。③マスク・ゴーグル・フェイスマスク:体液・体物質等が飛び散り,目・鼻・口を汚染する恐れのある場合に着用する。
④ガウン:衣服が汚染される恐れのある場合に着用する。汚染されたガウンはすぐに脱ぎ,手洗いをする。
⑤器具:汚染した器具は,粘膜・衣服・環境を汚染しないように操作する。再使用するものは,清潔であることを確認する。
⑥リネン:汚染されたリネン類は,粘膜・衣服・他の患者・環境を汚染しないように操作し,適切に移送・処埋する。【出典:日本救急医学会・医学用語解説集】
このような『スタンダードプレコーション』の考え方の下、手洗い・消毒のルールを徹底することが最低限の感染対策と云えましょう。
その上で、利用者・患者・ご家族の方向けに不便・不自由をお願いするところを併せて列挙することで、満足度の期待値をコントロールする取り組みをされている医療機関もあります。
特に、入院病棟を持つ医療機関では、面会のルールの厳粛化の傾向が強まることから、患者・ご家族の心理・社会的なケアの低下が懸念されます。これらをオンラインツールなどで代替・問題解決することも大切な取り組みとなります。
随時、新型コロナウイルス(COVID-19)対策の最新情報を更新し続ける
新型コロナウイルス(COVID-19)の状況は刻一刻と変わっていきます。感染者数・重症化数や国・地方行政の方針だけでなく、ウイルスの挙動や構造体の理解が深まっていくにつれて感染対策の内容も変わっていくかもしれません。
その際、自分たちの感染対策がいつのもので、どのような考え方に基づいて何をしているのか?を表現することが大切です。
このように診療内容・医療サービスが多岐にわたる医療機関では、それぞれの内容についてどのような方針・対策を講じているのかを更新していくと良いでしょう。
他業種におけるケーススタディ
他にも、店舗ビジネスを展開している企業・団体では、様々な表現で利用者とのコミュニケーションを図り、不安と疑問の軽減に努めています。それらの一例をいくつか挙げさせていただきます。
二子玉川ライズS.C.
アイコン画像だけで何をしているのかを伝える工夫をしています。かなりシンプルですが、店舗で何を気を付けているのか(気を付けてほしいのか)のイメージの湧くデザインとなっています。
東京ディズニーリゾート
https://www.tokyodisneyresort.jp/
内容としてはシンプル・簡素的ですが、医療機関ほどの安全を求められるような環境ではないこと、屋外のアトラクションや通路の方が面積としては広いことなどを鑑みると必要最低限の情報になっていることと思われます。
どのようなWebサイト(ホームページ)にすべきか?というところが気になる方、ご興味がありましたらぜひお声がけください。御社・貴院〝ならでは〟のWebサイト(ホームページ)の考え方を組み上げていきましょう。
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